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大人のおしゃれなピクニック?!「水辺ダイナー」で夕涼み

こんにちは。みどり公園課の南です。酷暑つづく今日このごろ、いかがお過ごしですか。
アスファルトの熱が日暮れ後も冷めぬ中、それでも木のそばを通ると少しひんやりして、水辺では風が吹くのを実感します。緑が占める割合(緑被率)が60%を超える生駒市は、そのおかげかすぐ近くの大阪市より2℃ほど気温が低いです。

一方で、夏の夜を楽しめるロケーションは都会に多いもの。地元の夜は道が暗くて店が少なくて夜景もぱっとしない、かといって星空がすごいわけでもない、というのが、そこそこ便利な地方都市で育った民の本音ではないでしょうか。私はそうです。
そんなあなた(?)にご紹介したいのが、水辺ダイナーという楽しみ方。去る6月25日に東生駒北第1公園で行った様子をレポートします。(写真/生駒市広報広聴課 泉 昂佑)


水辺ダイナーとは

水辺ダイナーとは、大阪を中心に活動する水辺のまち再生プロジェクトのメンバーが不定期でやっている夕食会。こんなところで?と思うような水辺周辺で、お酒を飲んだり、食事を楽しんでいます。

なんのために?そんなことしていいの?と思うかもしれませんが、個人的には、そして法的にも、花見やピクニックみたいなものです。理由などないし、誰かに禁止されるものでもありません。
水辺で明かりを灯してテーブルに並んだごはんを囲み、おしゃべりしながらお酒を楽しむ。節度と譲り合いの精神を持って、通行の妨げにならない場所を選び、道行く人に会釈をし、たまに一緒に飲んで。ごみだって全部片づけます。必要なのは、キャンプ用品など簡単な什器と持ち寄りのごはん、あとはこれを楽しむハートだけ。

この水辺ダイナー、私も3年ほど参加しているのですが、メンバーの1人笹尾和宏さんが生駒市職員研修に講師で来られたことをきっかけに、受講していた職員の泉さんが市の広報紙で笹尾さんへのインタビュー記事を書きました(広報いこまち 2023年1月号 特集P.8)。今度生駒でやろう!と言っていたのがついに実現したのが今回でした。

同僚にどこがいいと思う?と聞いて、決まったのが東生駒北第1公園です。他にもいくつか候補はありましたが、今回選んだポイントはこちら。

-水辺/池がある
-アクセス/大阪からも電車一本で集まれる
-周辺の環境/幹線道路に近く、まちなか感がある
-空間/通行の妨げにならずにテーブルが置けるくぼみがある、街灯がある、ほどよく緑に囲まれている、草刈りなどが行き届いている、手すりがある

ちょっと景色のいいくぼみがおすすめ

当日のようす

6月25日(火)19時、現地集合。持ち物は食べ物1品と、家にあるキャンプ用品などの什器です。事前に「私椅子1脚いけます」「僕テーブルあります」などやりとりし、それぞれ持ち寄って組み立てます。

キャンプ用のテーブルにクロスをかけています
椅子は人数+1、道行く人が飛び込み参加できるように

什器は既製品でも良いのですが、水辺のまち再生プロジェクトにはものづくりを得意とするメンバーもいます。こちらの灯りはメンバーの中津壮人さんが市販の三脚やライトを組み合わせて製作したもの。街灯だけでは手元が暗いことが多いので重宝しています。軽く持ち運べて、高さが調節でき、テーブルをいいかんじにライトアップしてくれます。

ポータブル灯りは中津さん(写真まんなか)作

設営は10分もあれば完了。持ち寄りの食事をパックからお皿に移し、お酒はグラスに注ぎます。カトラリーも持参、お皿とグラスは軽くて丈夫なものを使っています。

スーパーのお惣菜もお皿に盛ると雰囲気が変わる

やってみての感想

水辺ダイナー自体は何回もやっているのでもう気恥ずかしさみたいなものはないのですが、生駒市でいざメンバーを招くとなると「ここでいいのかな?!」と不安になったりしました。
…奈良県生まれ奈良県育ち、心のどこかで夜のロケーションに自信がありません。たぶん都会でやるより目立つし。
でも実際にやってみると、いつもより緑が近くて、空気がきれいで、まちとの距離がほどよくて、「ありだなぁ」と気づかされました。

何より、公園がきれいに清掃されて草も刈られていたおかげで、雨上がりでも虫も少なく快適に過ごすことができました。生駒市ではほとんどの公園の管理は地元自治会の方がされています。ごみひとつないきれいな様子に改めて頭が下がる思いでした。

今回はじめて水辺ダイナーに参加した泉さんは「いい意味で、公園で何かするのってこれでいいんやってハードルが下がった」とのことです。
水辺メンバーにとってはいつもの夜。さっと片付けて帰っていきました。

やってみようかな?と思ったら

生駒市では、地域の方がせっかくお手入れしてくださっている公園をもっとみんなに使ってほしいという思いのもと、公園利活用促進プロジェクトPARK REMAKE QUESTに取り組んでいます。

今回ご紹介した水辺ダイナーは、お花見と同じで、特に許可も手続きも要りません。やってみようかなと思ったら、仲間と道具を集めてやっていただければと思います。ただし周りと譲り合って、思いやりだけ忘れないでくださいね。

実践例とツールがもっと知りたい!という方にはこちらもおすすめ。取り上げられている「PUBLIC HACK」は水辺メンバーの笹尾さん著です。

THE BIG ISSUE JAPAN481号(2024-06-15 発売)特集「まちに座る」にも笹尾さんがエッセイを書いています。概要・購入は以下へどうぞ。



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