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いつもの公園での週末を「ご近所カフェ」でちょっと楽しく

こんにちは。みどり公園課の南です。

手淹れのドリップコーヒー、お菓子やランチ、生産者の顔が見えるお野菜。緑に映えるお洒落なフラッグを眺めながら、木のテーブルで家族や友達とのんびり。そんな時間を近所で過ごせたらなぁ・・・と思ったことはありませんか?

5月18日、生駒市緑ケ丘住宅地にある小さな公園で、そんな場を手作りする方々がいました。

この「緑ケ丘ご近所カフェ」、ご近所の子育て友達数人がはじめたもので、イベントのプロや行政は運営に一切関わっていません
今回のレポートでは、当日の様子や込められた思いをご紹介した後、他の場所でも参考になりそうだ!と感じたポイントをお伝えします。

チーズケーキ、ふわとろでした

実は公園でやっていい

今回お邪魔した「緑ケ丘ご近所カフェ」、会場は緑ケ丘第1公園。生駒駅からバスで4分、閑静な住宅街の中にあります。
公園に入ると、まずその場にいる世代の多様さに驚きました。小学生とその保護者くらいの世代がわたあめを食べ、違うテントではご年配世代が木のベンチで飲み物を片手に談笑しています。なんだかほどよい距離感。

公園に入ると手作りの看板が出迎えてくれる

この日は最高気温28度。入口横のテントでまずはサイダーください、と注文します。おとな100円・こども無料という価格設定はチロル堂を参考に「地域で子どもを育てる」という思いが込められているんだそう。店番も子どもから大人まで多様で、地元のお祭りを思い出します。

看板と同じデザインのエプロンがかわいい

ドリンクブースの隣にはピビンバとガパオライスが。この「ヒロミメシ」、運営の方のお友達として駆け付けたそうですが、実は各地のマルシェでも人気のお弁当屋さんなんです。私もファンなのでテンション上がりつつ1つ注文。

迷ったけどガパオにしました

手淹れのドリップコーヒーや手作りのお菓子とパン、採れたて野菜も並んでいました。旬の八竹にも惹かれつつ、にんにくを入手。乾燥前のにんにくが気軽に手に入るのは嬉しい。

ホイル焼きにしたい
コーヒーの香りが漂います

テントの下には手作りのゲームコーナーなどもありました。なんと子どもたちの有志によるそうで、3ブースも。同じ小学校区の友達どうし連れあって来た人も多かったみたいです。

まめつかみに挑戦!

お洒落なのに、ほどよい手作り感。ほっこりとおしゃべりしているとあっという間に2時間以上過ごしていました。
「いい季節は公園でやりたくて。実はやっていいんですよね。あんま知られてないだけで。」とさらりとおっしゃっていたのが印象的でした。

手伝いなら・・・って人が少しずつ増えているのが嬉しい

「緑ケ丘ご近所カフェ」は、2023年5月から月に1回、近くの公民館で始まりました。緑ケ丘自治会の有志が、ドリンクを出して、ボードゲームを置いて、地域の誰でも立ち寄れるようにと始めたものです。

1年間続けてきて、公園で開催したのは今回が初めて。
運営の1人である中垣由梨さんは、去年、たまたま役員になった自治会の夏祭りで公園を使うための申請を経験して、「公園で何かやる時の申請ってこうしたらいいんやってわかった」そうです。
「申請は難しくないです。私が申請とチラシ、あとドリンク担当の子と、野菜担当の子と。1人でやるのはしんどいけど、3人いたらできる。」と中垣さん。3人でもできる、というのは今年の春まで参加していたいこまちマーケット部でも1人の講師の方が言っていたことだそう。

カメラ片手に会場を歩く中垣さん

当日の設営や店番などは、お手伝いを頼まれたという方や、飛び入りの学生さんの姿もあります。
「頼まれてやってるだけやけどね。最近慣れてきたところです。公園でやるのはテントの設営が大変!」と言いつつ、「コーヒー飲んでいきませんか?」とハンドドリップでとっても丁寧に淹れてくださいました。

じっくり蒸らす
ドリップの後はじょうろで打ち水

テントは近所の方が持っているキャンプ用品の他、自治会のお祭りで使っているものもあるそうです(わたあめ機は私物)。
販売ブースに使われている机をよく見ると全て手作り。なんとこちら、近所に住む尾崎清一さんが、廃材をもらってきて地域のお祭りなどで使えるようにコツコツDIYしたものなんだとか。「設計図も作ってある。もう77歳やからね、後継者がほしい!」と尾崎さん。

折りたたみ可能で収納性抜群

ヒントになりそうな学び

お話をお伺いする中で私が感じた、公園でイベントをやる際のヒントになりそうな学びをまとめてみました。

・運営する人/自治会の有志(≒近所の友達)
・出店者/近所の人や、運営者の友達
・事前の許可申請/必要
・物品/自治会の備品やDIYした机、個人のキャンプ用品等
・告知方法/チラシとLINEオープンチャットなど
・運営資金/自治会費等(チラシ印刷代他)

  • 最初はドリンクとボードゲームのみで初め、少しずつ「私これだったらできるよ」というものを追加していった。

  • ご近所の交流を目的に、自治会の事業として位置付けている。

  • 手持ちのテーブルやテントを使う。得意な人がDIYもする。

  • オリジナルのロゴやマルシェ風の三角フラッグ、テーブルクロスなど、気分があがるちょっとした設えをしている。

  • 良い季節は公園で、暑い/寒い時は自治会館でやる。

  • 設営・片づけ・店番は、身近な人と、チラシにQRコードを貼ったオープンチャットで「来れる人来てください」と呼びかける。

できることを持ち寄り、ちょっと工夫する

総じて感じたのが、「無理してないから楽しそうなのかな」ということ。そして、家族や友人とやりつつも場を開いていること。
土地によって文脈が違うので、こうしたら絶対うまくいく!みたいなものはありませんが、色んな学びをヒントにしていきたいです。

やってみようかな?と思ったら

生駒市では、公園利活用促進を主要な事業の1つに位置付けています。平たく言うと、「こんなん公園でやりたいねんけど」を応援するし、前例がなければどうやったら実現するか一緒に考えます。

応援の気持ちを表明するロゴ

ただし、ちょっと確認してほしいこともあります。たとえば、

  • 出店ブースを出すには事前に許可が必要です。個人でも申請できます。

  • 工夫すれば、許可できないことって案外少ないと個人的には思っています。遊具傷つけるはダメです。気球飛ばすはいけました。

  • 営利目的なら使用料が必要です。地域の交流目的なら無料で使えることも多いです。

  • 公園によっては自治会に事前の調整をお願いする場合があります。お知り合いがいない場合は市にご相談ください。

詳しくはこちら。ご不明点はお気軽にお問い合わせください。(相談する時間欲しいので早めに言ってね)

※生駒市以外でのルールは各自治体にお尋ねください。

公園が、やりたいことができない場所だと思われるのは、私たちも寂しい。「市にこんなことやってほしい」は難しい場合も多いですが、「私がこれを公園でやりたい」は、周囲への配慮とのバランスを取りながら、法令が許す限り応援します。
またヒントになりそうな事例があれば発信していきます!


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