うわ!なんかスポンジみたい!「ズイキ」は旨みをぎゅっと吸い込みます。
果たしてこれは食べられるの?
朝市にあったので、なにか食べ物なのだろうけど、どうやって食べるのかまったくわからないコレ。
いったいなんの葉っぱなのでしょうか?
こんな葉っぱ見たことがないし、果たして葉っぱなのか何なのか?
さっぱり食欲を刺激しません。
うーーん。これなんだろう。
実は、これはサトイモの葉柄で「芋茎(ズイキ)」と呼ばれ、奈良県をはじめ、関西を中心にした地域で、よく食べられる野菜の一つです。
ただ、一概にサトイモといっても、葉柄が食用に向いている「ズイキ」は、ハスイモなどの専用品種や八つ頭など葉柄が赤い品種に限られています。
サトイモによっては「シュウ酸カルシウム」が多く含まれていることもあり、アクが強いこともあり、どんなサトイモでもいいわけではありません。
奈良では、古くから良質なズイキが生産されており、奈良時代の文献にも登場するほど歴史が古いそうです。奈良は当時から水田が多く、水資源が豊富だったため、ズイキが栽培しやすい環境だったためといわれています。
そのため、ズイキを使った料理や煮物や酢のもなどが、一般的な家庭料理として親しまれてきました。アク抜きはすれば、煮物や酢漬け、お味噌汁などさっと使えてシャリシャリとした食感を楽しむことができます。
まるでスポンジみたいに美味しいお出汁をよく吸ってくれるので、煮物に最適です。煮物にする時は、美味しい出汁をしっかり作って美味しい煮物にしてみましょう。
アク抜きをやってみよう!
ズイキを食べるにはアク抜きが必要ですが、アク抜きさえすればとっても美味しいズイキが食べられます。
そして、アク抜きは、めちゃくちゃ簡単。めんどくさくありません。
ズイキのアク抜き
材料 (1束分)
生ズイキ・・・250g~300g
酢・・・大さじ2杯
水・・・2L
1.まずは、皮むきをします。包丁で皮をひっかけて、すっと皮を引っ張ればOK!皮をむいたら、ボウルに入るくらいの適当な大きさに切ってください。
2.大きめのボウルに2L水を張り、お酢を大さじ2杯入れます。ラップをかぶせて、1時間ほど冷蔵庫で寝かせます。
3.冷蔵庫から取り出したら、ザルで水を切り、大きめの鍋に湯を沸かして、2分ほど湯がきます。
4.水を張ったボウルに入れて、熱を取り、水分をギュッと絞れば、アク抜きの終了です。すぐに使わない分は、タッパーなどに入れて冷蔵庫に保存してください。
今回は、そのままズイキを油揚げと一緒に炊いていきます。
ところで「炊いたん」って関西弁だそうです。他の地域で「タイタン」といっても微塵も通じません。関西以外では、「ズイキの煮物」と呼びましょう。
ズイキの炊いたん(煮物)
材料(2~3人分)
生ズイキ・・・250g~300g
油揚げ・・・1枚
ごま油・・・小さじ2杯
調味料
醤油・・・大さじ1.5杯
砂糖・・・大さじ1杯
みりん・・・大さじ1杯
粉末だし・・小さじ1杯
水・・・200CC
1.アク抜きしたズイキの水を切り、長さ3~4cmほどに切り揃えます。太いものがあれば、縦に4等分したり、半分に切ります。
2.油揚げは、熱湯に通して油抜きをし、1cm程度の太さに切り揃えます。(※油抜きをしないでよいものもありますので、ご購入された油揚げを見てください。)
3.熱した鍋にごま油をひいて、ズイキと油揚げを入れて全体に油をなじませます。
4.水と調味料をいれて、ひと煮立ちさせ、中火で10分ほど煮て完成です。
美味しいズイキの保存方法
ズイキは、皮に張りがあってしなびていないものが新鮮です。太いものほど良品とされますが、色の違いのよって味が違うことはなさそうです。
生のズイキは冷蔵保存しないように!
ズイキは夏野菜なので、冷蔵庫に入れると低温障害で傷みやすくなります。保存するときは、常温で新聞紙に包んで風通しの良い場所に置いておくようにしましょう。
また、鮮度が落ちやすいため、できるだけ早くアク抜きを済ませてしまいましょう。
アク抜きしたものは、水気を切ってジップロックなどの保存袋にいれて長期保存できますのでおすすめです。
旬の今だけ!生駒で「ズイキ」を買おう!
生駒市内でも里芋の栽培が盛んで「ズイキ」が売り場に並びます。ただし、ズイキは寒さに弱いため、畑で寒さに当たると一気にとけてなくなってしまいます。そのた、寒くなる直前の今の時期しか味わえません。
旬の美味しい味わいをぜひ生駒の朝市でお買い求めください!
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