第4期いこま未来Lab Day3 企画のブラッシュアップ会レポート
こんにちは!地域コミュニティ推進課の松尾です。
8月24日に開催された「いこま未来Lab」Day3の様子をお届けします。
いこま未来Labは、生駒市をフィールドに、高校性・大学生が地域の大人と一緒に、自分たちで企画したプロジェクトに取り組む実践型ワークショップです。
生駒市で活躍されているプロジェクトマネージャー(以下PM)や、まちの大人と出会い、伴走してもらいながら、学生主体でプロジェクトの企画立案、支援者の募集、プロジェクトの実践までを以下の2チームに分かれて、一貫して行います。
生駒台自治会の課題を解決するチーム
(一社)和草「しおのめハウス」の課題を解決するチーム
Day3では、活動テーマを決めるなど、いよいよプロジェクトが本格的に始まります!私たちも「どんなテーマになるんだろう」とワクワク・ドキドキします!
今回も、企画に参加してくれた学生たちの様子をお届けします!
Day2の様子はこちらからどうぞ。
各チームの進捗報告・共有
Day2の最後にチームの活動の軸を決める課題が出ていたので、Day3に向け学生たちはそれぞれのチームでオンラインミーティングを実施しました。そのおかげか、Day2よりメンバーの距離はグッと縮まっている様子。
近況報告会を経て会場の空気も温まったところで、Day3までの自主ミーティングで決まったことを各チームに共有してもらいました。
各チームの発表者を決めているときに聞こえてきた「今日の1日リーダーよろしくー!」という声。
※「1日リーダー」とは、ルーレットでその日のリーダーを決める学生考案の制度で、PMに頼りっぱなしだと感じた学生が、もっと自分たちが主体的に取り組みたいと思い、考案したものです!
ワークショップを重ねることで、学生の主体性も増してきたように感じます。
①「しおのめハウス」チーム
最初の発表は「しおのめハウスチーム」。
しおのめハウスの課題は、「地域の人にしおのめハウスがどのような場所か理解してもらえていない」「外国人向けの発信が出来ていない」こと。また、「生駒に観光に来た人と地域を繋げたい」という想いもあります。
それらを踏まえ学生は、日本の四季を外国人に感じてもらう「撮影体験」やしおのめハウスにある竹を活用した「流しそうめん」、「キーホルダー制作」などのワークショップの実施を考案。また、日本は災害が多いことから、地域の人と顔見知りの関係を築くための「防災ワークショップ」を同時開催することで、観光でしおのめハウスに来た人と地域の人で交流がうまれるのではないか、というアイデアも出たそうです。
発表を聞いた学生からは、「観光スポットを巡る単なる旅行だけでなく、生駒ならではの体験が出来たら多くの人が訪れそう!」「防災の要素を加えることで地域との関わりも創出されるため良いと思う」などの感想が出てきました。
②生駒台自治会チーム
次の発表は「生駒台自治会チーム」です。もともと月1回、多世代が集うイベントを自治会館で行っている生駒台自治会ですが、高校生や大学生と接点が少ないことが課題でした。
課題を踏まえ、考えた活動テーマは「コロナ禍で出来なかった学祭を学生主体で企画すること」です。
学祭の要素として、こどもだけでなく大人も楽しめることを目指した、ちびっこ広場を設置する、外では焚火や焼き芋を焼くなど、訪れるみんなが楽しめる学祭を目指します。
学祭を開催すれば、メインターゲットである学生も自治会館に来たくなるのでは!?というアイデアです。
発表を聞いた参加者から「お芋など、廃棄処分になる予定のモノを譲ってもらうことで、フードロスにも貢献できるのではないか。」など素敵な意見も出ました。
フィードバックを受け、これからの活動のヒントや課題が見つかりましたが、参加者の大半は自らイベントを企画し、実践した経験がありません。「何から始めたらいいのかわからない。」「イベントをするのにどうやって人を集めたらいいのかわからない。」など不安がいっぱいです。そんな不安を解消するために、今まで様々なイベントを企画・運営してきたお二人に活動のヒントを教えてもらいました。
まずは、辰己さんのお話
「企画をすすめる上で大切にしていること」というテーマでお話をしてくれたのは、第3期いこま未来LabでPMとしてご協力いただいた辰己学さんです。辰己さんはソリューションエンジニアという本業の傍ら、本屋さん(ならまちふうせんかずら)で出店していたり、初代いこまち宣伝部として活躍されていたり、ないとフィーバーイコマに出演されていたり、様々な活動をされています。
辰己さんの活動の原点は、「娘さん」だそうです。娘さんが生まれ、成長する過程の中で感じたのは「地域ボランティアの大切さ」。こども達が安全に通学出来るように毎日見守ってくれる方々、道を掃除してくれる方々などボランティアのおかげで地域が成り立っていることに気づいたそうです。そんな日頃の感謝を地域に還元するために何かできることはないかと考え、活動を始めたと話してくれました。
今回は、地域で活動しながら解決したい「何か」を抱えている団体に学生がコミットします。「企画する上で、学生たちがやってみたいことをする事も必要な要素ではあるが、もっと活動先が抱えている想いや課題をヒアリングしてほしい。」と今後企画を進める上でのヒントを教えてくれました。
次は、小林さんのお話
「大切な企画を人に届けるには?」というタイトルでお話をしてくれたのは、PMの小林牧子さんです。小林さんは、デザイナーという本業の傍ら、近鉄生駒駅の近くに位置するベルテラス生駒ベルステージで「ちっちゃな焚火プロジェクト」を実施したり、「Kininalu」というカフェで「朝活」や「満月バー」など様々なイベントを行っています。
第3期いこま未来LabでもPMとして関わって下さっていた小林さん。意外なことに学生たちは、自ら企画したイベントに友達を誘うことを苦手に感じていることを知ったそうです。
そんな学生に対し、イベントプランナーとして活躍されている小林さんが、メールで人を誘う方法を教えてくれました。
人に企画を届けるときは、タイトルやイベント日時の情報はもちろんのこと、企画の概要を簡潔にまとめたリード文も記載することが重要だそう。
「わかりやすく、要点をまとめるだけでなく、そのイベントに対する情熱も忘れず、引き付けられるような文章にしたほうがいい。」というアドバイスをいただきました。
レクチャーを受けた後はみんなで実際にお誘いの文章を作成。作った文をグループLINEで共有しました!
レクチャーを受けた学生からは、「返信がこなかったら不安になるし、これからの関係性が心配になる。」と率直な感想がありました。小林さんは「それは自分の中で考えたストーリーであり、事実じゃない。実際は周りもそこまでは考えていないと思う。忙しかったり、見落としてしまったり、返信がなかったとしてもその人の都合があったのかもしれないから、あまり深く考えすぎないこと、気にしない精神も大事。」と話してくれました。
これからプロジェクトを進めていく上で、大事な考え方かもしれませんね。
ランチタイム
この日生駒市役所近くの東新町児童公園では、地域のお祭りが開催されていました!
普段は食べられないようなタイ料理なども出店しており、お昼ご飯を済ませた学生はエネルギーを蓄えることが出来ました。
振り返りの時間
午後のワークでは、午前に受けたレクチャーを踏まえ企画を完成させていきますが、その前にDay1・Day2・オンラインミーティングの中で感じている個人のワクワクや不安を率直に書きだし、どうすれば今後より良いグループ活動になっていくかを話し合います。学生からは、「これからどんなプロジェクトになっていくのかが楽しみ!」「リーダーとしてチームをまとめることが出来るかが不安。」「案を出すことが苦手だと感じた。」「柔軟な考え方が出来ていないと感じた。」などの意見が上がりました。
それを聞いたPMからは、「今回のワークショップに正解はない。どんな意見でも貴重な意見なので積極的に発言してほしい!」という熱い言葉をいただきました。
自分の考えに対して自信が持てないのは、イベントを企画した経験がないので当たり前かもしれませんが、思っていることは共有しないと何にも繋がりません。結果的に自分のアイデアが実現に至らずとも、それが何の意味もなかったという事は決して無く、発言することに意味がある、ということを学生に感じてほしいですね。
みんなで自分の考えや意見を共有したことで、より一層距離が縮まった気がします。
企画を練っていく時間
いよいよDay4に開催される中間報告会の準備に取り掛かります。
中間報告会では、活動を応援してくれる方を招きます。そこで学生が考えているプロジェクトや支援してほしいことを発表し、支援者とのマッチングも図ります。
支援してもらうには当然、企画への想いや背景、得られる効果などを説明する必要があり、プロジェクトの必要性を理解してもらうことが必要不可欠です。
①「しおのめハウス」チーム
BBQや宝探しゲームの実施、生駒市のアンテナショップ「おちやせん」と連携して生駒市の銘菓をウェルカムフードとして宿泊者にプレゼントするなど、多様な案が出る中で、一番「やってみたい」という声が多かったのが、生駒市の観光名所や地元の人から聞いたおすすめスポットを書き込んだマップ作りでした。
ただ一口にマップと言っても、種類は様々です。
「生駒市全体の地図なのか、しおのめハウス周辺の地図なのか。」「紙なのかインターネットで公開するのか。」等、考えることがたくさんあります。
さらに、ここでPMの田村さんから目的を振り返る一言。
「ただ地図を作成するのではなく、それを作ったうえで『また来たい!』と思ってもらえるかどうかを考える必要がある。」
たしかに、漠然とおおすすめスポットをまとめたマップを作るだけでは、もう一度来たいとまでは思ってもらえないかもしれません。
次の中間報告会までに、どのようなマップを作ればしおのめハウスに来た人にリピーターになってもらえるのかについて話し合いをする必要がありそうです。
②「生駒台自治会」チーム
前回までに具体的な内容が決まっていた生駒台自治会チームは、中間報告会に向けた準備に取り組みます。
イベント実施日を11月23日(土曜日)と設定したうえで、それまでに必要なコト・モノや、具体的なスケジュールを計画します。
イベントの運営スタッフが足りないから、募集する必要があるのではないか。
スタッフ募集、イベントの宣伝は、早期から取り組むべきである。
お芋を買うには数が多すぎるから、参加費としてお芋を持ってきてもらったら面白いのではないか。
など、午前のワークなども踏まえた具体的なアイデアがたくさんでてきました!
次回Day4は待ちに待った中間報告会です。1か月も期間がない中、みんな発表を仕上げられるのでしょうか。わたしたちもワクワクでいっぱいです!
今後もレポートを随時更新しますので興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね!
また、「こんなことで学生のお手伝いが出来るよ」という方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡・お力添えいただけると嬉しいです!
現場からは以上です!